シャモニーの町は北東〜南西に伸びた谷になっていて、モンブランの対面の山からパラが飛んでいる。 モンブランの側の斜面からも飛べるのだが、ヘリが飛ぶのでパラは9月解禁だそうだ。
シャモニーのランディングからモンブランを 望む。よく晴れてるでしょ! |
今日は飛ばないけどランディングをチェック。そばにはスキーインストラクターの養成学校があり、 「ここを卒業すると一生食っていけるんだよ」と半谷さん。パラの規格でよく見る「AFNOR」のテストもここシャモニーでやるのだそうだ。
初日の11日に来たときは雨で山頂は望むべくもなかったが、今日は快晴。 白銀に輝くモンブランは神々しいほど美しい。
モンブランに来た人が必ず乗るのが、エギュイュ・ドゥ・ミディ、すなわちミディ峰までのロープウェイ。 ミディ峰は標高3,842mというから、なんと富士山よりも高いのだ。 途中乗り換えがあるのだが、これを一気に登る。 終点近くは岩肌にこすらんばかりに寄って、垂直に登っているよおい! うおおおおっ!!って感じでなんとも豪快。 ロープウェイは斜めに登るもの、という常識を打ち破ることうけあいである。
ミディ峰に到着すると、周りは万年雪。寒い! フリース持参で正解。
空気が薄いからか、ゲーゲーしている人、顔を真っ青にしている人などがいて大変である。
僕もなんとなく頭がボーッとして、デジカメの電池を交換するのにひどく手間取ったりした。
しばらくすると慣れたが、変な感覚だ。
ミディ峰より。登っている人がいる |
これがミディのピーク 立っているのはアンテナ |
しかしまあ、よくぞこんなところにロープを引っ張って駅を作ったもんだ。 しかも岩峰をくりぬいてエレベーターまで作っている。感心するというか、無茶というか。
モンブラン山頂が、手が届きそうなところに見える。本当にきれいだ。 「近くに見えるけど、歩くと2日かかるんですよ」と半谷さん。 「何回も来てるけど、毎回表情が違うんですよ。何回見ても感動しますね」 半谷さんの落ち着いたガイドは、この山と何十年もつきあってきた登山家としての思いがにじみ出ていて心に染みる。
さて、普通の観光客は時間がもったいないのでここでUターンして降りてしまうが我々は違う。 この先、イタリアとの国境にあたるエブロネまで氷河を渡る水平ロープウェイに乗るのである。 垂直の次は水平である。さらに、この水平ロープウェイは途中で止まるのだ。 ロープウェイの常識はまたしても破られた。
3連の4人乗りロープウェイはそろそろと、メール・デ・グラス大氷河が生まれる大雪原を渡る。
右手には白銀に光るモンブラン。時おりロープウェイが止まる。音が消える。
足元にはしんしんと圧倒的な年月をかけて流れる氷の河。
言葉は要りません。しばし写真をお楽しみ下さい。
たっぷりと時間をかけて谷を渡るとそこはイタリアとの国境、ヘブロネの展望台である。 イタリアンアルプスの絶景を見ながらの、本場のエスプレッソコーヒーは格別!
イタリアとの国境、ヘブロネの展望台にて | イタリア側を望む |
できることならこのままイタリア側に降りて本場のパスタを食べて帰りたかったが、それは欲張りすぎというもの。 ふたたび氷河を渡ってミディに戻り、天空の世界から地上へと帰還したのでした。それはそれはすてきな体験でした。 この世には、パラより素晴らしいものがたくさんたくさんあるのだ。
PWCの方はというと、正ちゃん好調で6位の大健闘。明日が楽しみだ。
夕食は本場のチーズ料理を食べに行きたい!という欲求を半谷さんが叶えてくれました。 皆でフォンデュとラクレット(電熱器でチーズを溶かしてジャガイモにたらして食べる料理)を頂きました。ウマすぎる! おみやげはチーズに決定!
酔った勢いで、帰りがけに本部に立ち寄って順位表を確認。明日は何かが起こりそう! あーもう、表彰式まで居れないのが惜しい! 表彰台があったので、思わずパチリ。(あ、TAK Tシャツ着るの忘れた!)
ちょっと早めに表彰式!? 1位正ちゃん、2位シルバン、3位きたっち |
いよいよ明日で帰国。そしてPWCも最終日。帰りたくな〜い!