みんなの『今日こそは!』の強い願いが天に届いたのか、朝から思わず笑ってしまうほどのいい天気。ず〜っとスタッフとして頑張ってくれてた学生さんたちと交わす"おはよう"も心なしかテンション高め♪(南は九州 熊本大、北は青森 弘前大やったかな?)
6:00 筑波合宿も今日でおしまい。純粋にパラのことだけ考えて過ごしたとってもとっても幸せな数日間。う〜。帰りたくな〜いっ(>_<)
7:00 早々に東テイクオフへ。
COOの練習生さんたちがフライト。風はとっても穏やか、日差しもたっぷり。最後にどか〜んとビッグタスクが組まれるのではっ?!っていうウワサも流れて、テイクオフの設営にも力が入る。メインのAテイクオフと、PWCのために整備されたBテイクオフに分かれてスタッフミーティング。
本日の目標は、30分以内に全選手のテイクオフ完了!
9:00 選手と機体を乗せたシャトルが到着。
"Good morning & I wish you good luck!"(^o^)b
思い残すことなく、力いっぱい飛んじゃってください!
さらにぞくぞくと、フリーフライトのパイロットさんに一般のお客さん。わわわわ。テイクオフは、あっというまに足の踏み場もないほどに機体と人でいっぱいになってしまいました!ブリーフィング終了までは飛んでいただきましょうとの開催者側の意向なので、フリーフライトのパイロットさんにどんどんテイクオフしてもらう。
早朝からご機嫌な日射であっためられたサーマルはすでに活発に動きはじめているよう。どの機体もぐんぐん上昇♪試乗機も何機か出ていて、新しいデザインが目を引く。
10:00 タスク発表
栃木県黒羽までの85.1kmのクロカンタスク(レース to ゴール)。
半谷さん、田中さんによる最後のブリーフィングが始まると、一気にあわただしさが増していくテイクオフ。
AテイクオフはKPS・岡田さん、Bテイクオフはジャム勝・堀さん、それぞれのテイクオフディレクターに従って選手の機体をセットしてゲートオープンを待つ。すごく静かで一見穏やかなんだけど、選手たちのピンと張られた糸のような緊張感に包まれて、こちらまで身が引き締まる思いがする。
11:20 ゲートオープン
『ゲートオープンします。』一機、また一機と飛び立っていく色とりどりの機体に観客からあがる大きな歓声!
少しでもいいポジションをとろうと先を争うように入ってくる選手でごったがえすテイクオフエリア。
『No.▲△、No.×〇テイクオフ。次、そこの赤いのいくよ!用意できてる?あと、それが出たら後ろに2機セットして!』
見事な采配を揮ってテイクオフさせていく岡田さん。そしてその指示で次から次へとセットを続けるテイクオフスタッフ。ひたすら、機体を広げて、ラインを捌いて、翼端チェックして…飛び立つのを見送って…また機体を広げて、ラインを捌いて、翼端チェックして…飛び立つのを見送って…また、機体を広げて、ラインを捌いて、翼端をチェックして…
『Aテイクオフ、最後の選手がテイクオフしました!』続いて『Bテイクオフ終了です!』実況中継の小野寺さんの声にふと見上げた空には数10もの機体が群れ飛ぶおっきなおっきなガーグル。規則的に形づくられていくサーマルセンタリングは、さながら天に上っていく螺旋階段。
『うわ〜…きれい♪』
あまりの壮観さに、一瞬、鳥肌がたつ。
『すごいぞ!20分で終了だ!みんな、お疲れさん!』半谷さんからねぎらいの言葉。
近くにいたスタッフさんたちと『お疲れ様でした。』(^-^)と笑顔で握手。
そして、大きく一つ深呼吸。選手が飛び立ってしまった後のテイクオフはなんだかすごく広く感じられた。
12:00 エアスタート
COOショップを中心に半径2kmのビッグシリンダー。
シリンダーを縁取るきれいな弧を描いて並んだ機体がスタートの合図とともに一斉に身を翻して燕山方向に向かってグライドしていく。燕山のアンテナをとったあと、きのこ山、そしてもう一回COOショップをとって栃木県の黒羽ゴールまで。
最後のターンポイントCOOショップをとるまではテイクオフ、ランディング、どこにいても飛んでいる機体が見えるようなタスクが組まれていた。そのため、一般のお客さんたちもず〜っと空を見上げて楽しそうに観戦されていましたよ♪
フリーフライトが再開されたテイクオフを手伝っていると、早くもトップ集団がテイクオフ上空に戻ってきたらしい…
『先頭、7番だ!正一郎が帰ってきてるよ!見える?!ほら、これで見てごらん!』
と、私に双眼鏡を渡してくれながら半谷さんが空を指差す。
『きゃ〜っ。ホントやホントやって。すごいっ!7番が来てる!!やっぱり、正ちゃんってすごいよね。なんだか、かっこよすぎ。ちょっと、ええんちゃんも見てみて!ほらってば!!』
…かなり興奮気味の私。ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ
トップは、AEROTACTのロゴの入った7番 白と黄色のブーメランVの正ちゃん!
続いて10番BIGSTARのHans Bollingerに151番TOSHIBAの井澤さん…
『きのこ山のターンポイントをとったあと、次のポイントのCOOまで正一郎がどんな風に飛ぶかよく見ててごらん。』
正ちゃんは前に出さずにその場で高度を稼ぐ。他の機体はすぐに次のターンポイントへ…せっかく一番のりしたのにどうして?
『よしっ。いいぞ!ちゃんと上げなおしてから猿公園に続く尾根を使うルートをとったね。』
7番のブーメランはきのこ山上空でしっかり上げなおしてから悠々とCOOのショップに向かっていった。一方、ダイレクトにNASA寄りのルートをとった機体はそこから上げ渋っていてちょっと苦しそう。そっか〜。なるほど〜…さすがは正ちゃん、そして半谷さんの読み。
そのあとも選手がクロカンに出ていってしまうまでずっと半谷さんの"生"解説付きでPWC観戦。なんだかものすごい贅沢をさせてもらっている気分(^-^)
そして最後に…
『よく手伝ってくれたね。ありがとう。実際にPWCを見てみてどうだった?』
『世界のトップレベルのフライトを目の当たりにできて、今、ここにいられて本当によかったって思ってます。』
『そうですか。正一郎たちはいつもこんな風に世界の空で戦っているんですよ。』
と、おっしゃっていました。
13:00 "さきほど、高峰のチェックポイントを10機ほどの集団が通過していきました…"
無線で刻々と伝えられるレースの進行状況。みんながここから数10km先で戦ってると思うとなんだかこっちまでドキドキする…
頑張れ正ちゃん♪頑張れTAKチーム♪頑張れ日本♪q(^-^)p
13:30 サーマル活動が活発すぎて荒れ始めたテイクオフ前。潰れたりスタ沈したりでかなり危なくなってきたので一旦ゲートクローズに。半谷さんから『スタッフはもういいから、飛びなさいよ。』と言ってもらって、いそいそとセットしていたええんちゃんと私はちょっぴりガッカリ。でも、もうしばらく待てばきっと落ち着いてくるよね。
テイクオフ最後の撤収。フラッグやバナーを外して、タスクボードを片付けて…
こうやって大会のお手伝いしているうちに、本当にたくさんのスタッフさんに仲良くしていただきました♪
ようやく顔と名前が一致してきたのにこれで終わっちゃうのがとってもザンネン。
特に、『歩くのキライ、寒いのも暑いのもキライ。クロカンに出て走るのも疲れちゃうし。だからツアーに行くエリアも選んじゃうんだよね〜。』な〜んて意外な"軟弱モノ"発言をしながらもシャキシャキ動きまわってたジャム勝の堀さんと、いつも穏やかげでさりげな〜くみんなに気を配って(ついでにチョコレートも配って♪)くれる立山の関沢さんには、テイクオフでシゴトを教えてもらったりウェイティング中に遊んでもらったりして、すごく楽しかったです♪
15:00 雲が張り出してきて、サーマル活動もずいぶん落ち着いてきた様子。
たま〜にサーマルブローが入るけど、普通に出れば問題なさそうな風。そわそわしはじめたええんちゃんを見て、『TAKの二人は飛びたそうだね〜。』と、ジャム勝・堀さんがテイクオフディレクターに掛け合いに行ってくれました。
『飛んでもいいって♪』
わ〜い♪ありがとうございます。
…でも、そうそう喜んでばかりはいられなかった…
『でも、ここで2人がみっともないテイクオフしたら"即"ゲートクローズだからね!』
おっと、"ガッチリ"プレッシャーをかけられてしまったかな…
とりあえず飛びたくって仕方がなかったええんちゃんがトップバッター。
事情を知ってるスタッフさんとゲートオープンを待ちわびてるフリーフライトのパイロットさんたちがじ〜っと見守るすごいプレッシャーの中、気合一発!美しい立ち上げでさっくりテイクオフ!
おおっ!さ〜すが助教員さん。(^。^)
これを皮切りにフリーフライト再開。待ってましたとばかりに列ができはじめる。
"ええんちゃん、いいことしたね〜♪みんな君を待っていた!って感じやったで。"
私も、電話に出てたりして、ちょっと出遅れたけど急いでセット。
人一倍緊張しぃでドキドキしながら並んでいると、目の前で出ようとした人が派手にスタ沈。
"もう〜、やめてよ〜っ。余計に緊張するやんか。" ドキドキどきどき(>_<)
さて、気を取り直して…っと。KPS岡田さんの『はい、どうぞ!』の合図で『お願いしま〜す。』とリバースで立ち上げる。風はかなりしっかり入っているのでゆっくりと…少しだけおさえて、振り向いて、加重したら2、3歩で浮き上がる。
"1、2、3、4、5…" 5つ数えてハーネスに収まる。思わず『良かった〜…ちゃんと出られて…』と、安堵のため息。(これがあたりまえっちゃ〜あたりまえなんだけど…^-^;)
強い南〜南東の風で、アウトランディングやショートする人続出。でも、2人とも無事にメインランディングへ。(何気に2人してぶっ飛びやったけど…"無事これ名馬"ってことで)
17:00 COOショップでは次々と飛び込んでくる回収連絡の対応でおおわらわ。背丈以上もあるおっきな地図(さすがクロカンタスク…)で場所を確認しながら回収班に指示が飛ぶ。TAKから今朝(!)到着したドラムの中村さんも、英語を駆使して回収のお手伝い。
それにしても、結果がすごく気になるところ…
さっきはいってきた吉川さんからの電話では、ちょこっと手前に降りちゃったって…正ちゃんは?他のみんなはどうやったんやろ。ちゃんとゴールしたのかな?…
受付の "てゆうか"佐野さんのお手伝いでビジターさんたちの帰着報告確認。最終日はなんと約120名がビジター登録!PWCの選手が129名、ビジターさん全員飛んだとして120名、スクール生、ダミー、スタッフを合わせると300名近いフライヤーが今日1日でこの空を飛んだ計算になるってこと?!
それだけの大人数なせいもあってかなかなか全員の帰着が確認できず、マイクで呼びかけ。ここで、普段からロレツの怪しい私、ついついやってしまいました…『本日、ビジター登録されていて、まだ帰着報告がお済みでない方は・・・』っていうところを、『本日、ジビカ(耳鼻科?)〜登録…あ…』と、すっかりカミカミ。周りで聞いてたスタッフさんたちからも『耳鼻科に登録してどうするの?』ってつっこまれて大笑いされました。すんません。(-_-;)
19:00 閉会式は20:00から。八郷町役場の駐車場にはぞくぞくと回収車が到着。選手はGPSを持って帰着報告。戻ってきた選手たちは、多少疲労の色は伺えるものの、『今日ノタスクハ本当ニ良カッタヨ!』、『イイ大会ダッタネ!』と、みんな充実感であふれんばかりのいい笑顔♪(^-^)
ずっとロシア選手をアテンドしてあげていた、京都バーズの大澤さんも『タスク3本ともゴールしたんだ♪』と、満足げ。あと、TASK3の1等賞Americoが『メグミ〜♪今朝、僕ノグライダー広ゲテクレタデショ?オカゲデ気持チヨクフライトデキタヨ。』と、がわざわざ言いに来てくれたりして…
19:30 成績表の貼りだし。
TASK3で正ちゃんは"6位入賞"!
TAKチームの吉川さん、金川さん、高藤さん、和田さんも大健闘。
総合でも正ちゃんは堂々の"6位入賞"、日本人唯一のシングル!本当におめでとう♪そして、『お疲れ様でした。』o(^-^)o
今回はここに到るプロセスを実際に目の前で見ていたせいか、なお一層、この結果のもつ"すごさ"、"重さ"みたいなものを感じられました。
20:00 閉会式
とっても和やかな雰囲気で始まった閉会式。総合、女子、国別、チーム別と順番に成績が発表。表彰された選手たちには場内から惜しみない拍手が送られる。チーム別では、見事GIN−AEROTACT Racingチーム(Scotty、Frank、水沼さん、正ちゃん)が優勝!
半谷さんは、PWCA委員長から"グッドオーガナイズ"の評を受けておられました。これだけの規模の大会を滞りなく運営し、TASKを3本成立させたこと、特に最後にビッグタスクを成立させたことが非常に高いポイントになったようです。
大会実行委員会、筑波エリアのスタッフさん、全国から集まったスタッフさん、各メーカーさん…地元茨木県八郷町、真壁町の協力体制…PWCを成功させよう!っていう一つの目的に向かって結集されたものすごいパワーを感じた毎日でした。
この大会にちょっとでも関わらせてもらえて本当に良かったと思っています。
22:00 帰宅の途
閉会式終了後、別れを惜しむ間もなく会場を後にする。明日からオシゴトの金川さんと私。なんだかあっ!という間に日常に引きずり戻されてしまうな〜…(T_T)
金川さん、てゆうか佐野さん、私の3人でかわりべんたんに運転しながら長い長い帰り道。
6:30 加美町金川さんち到着
ここで金川さんとはお別れ。(>_<) ジャパンカップからず〜っといっしょに過ごせて楽しかったです〜。多少のセクハラは許してあげますので(ウソウソ
^.^)、また遊んでくださいね♪
7:00 岩屋佐野邸到着
自分のクルマに荷物を積み替えて…
さぁってと帰るぞ!これからさらに神戸まで2時間のドライブ。そしてお昼からは会社に行かねば…
『お疲れ様でした。ではでは…』(^o^)丿
ガリガリ…あれ?なんだか、変な音がする??…まぁ、いいや。よいしょっと…
なんで"てゆうか"佐野さん、そんなにあわててるの?ストップストップ???ん?…!!
今日のbe in an accident:最後の最後にやっちゃいました…(>_<)正ちゃん部屋の前の石垣でかわいい愛車の左側のステップガードをガリガリっと。パーツ交換&工賃で、〆て24000円。ううう(-_-;)でも、そのおかげで"ぱっきり"目が覚めておうちまでは無事に帰りつくことができました。終わりよければすべてよしっ♪ |