「初飛びレポート」 BY もとい (01/11/18)


11月18日(日)時雨→虹→時雨→虹→時雨→はれ  

 正一郎君が両方のライザーを引っ張り翼を立ち揚げ、サット身をかわした瞬間、私の初フライトが始まった。全く走らず体を前傾しただけで浮いた。恐怖心はなかった。(正一郎君の顔が怖かった!!?)

 座るため両膝を抱えたが、上手く行かず、腹筋が痛くなるくらい力を入れてやっとできた。『早朝、事務所のシミュレーターでバッチリ練習したのに。』 「右ッ・右に曲がる」といきなり近くで聞こえたので、もしかして正一郎君が後ろにつかまってるのかなと思った。(そんなこと、あるはずないやろ!!ヘルメットからの声や!!)

 トグルを引いたが重い感じがして曲がらない。「左を上げて」と言われたので上げると、なんとなく曲がった。『斜めに進んでいる感じ』。校長先生が下から、「フランスのシャンソンが…なんや…かんや……」「????」「そのまま、川下へ」と言われ、やっと落着いた。

 『本当にひとりで飛んでいるんかな』と、恐る恐る上を見ると、白い翼が普段より小さく見え
 『ちょっと怖いなと思った。』
 『長野先生にタンデムして頂いた時と同じコースを飛んでいる。』
 『と言うことはひょっとして操縦うまいんちゃうッ!!?』(そんなはずないやろ!!!なぁ!武岡君!?)

 尾根を横切り、中学校や町の家並みを眺めながら、少し満足感に慕っていると、「左・もっと左」と校長先生の声。ハーネスがフラフラと不安定な丸太の上に座っているような感じで落着かない。腰が右・顔と肩が左。左手が引けてない。橋の上を通過した頃やっと左にターンし始めた。Landingにタックさん人がいるのが見えた。農道の上を飛ぶつもりで舵を切ったが微妙に川寄りを飛んだ。

 「黄色い服の私が見えるだろう!こちらに来なさい。」と校長先生が、両手を精一杯大の字に開いて合図を送っておられる姿が見えた。その一瞬の動作から、初めて飛んでいる私に安心感を与えようと一生懸命心配りをしておられる、暖かい先生の人柄が私に読み取れた。(フリースを着ていたから暖かいんかな? そんなはずないやろ!!!)

 「写真を撮るからいい顔して!」と言われたので、トグルを操作し、農道とあぜ道の角におられる校長先生のすぐ近くに無事Landing!!!
 『やっぱり操縦うまいんちゃうやろか!!』(ちゃう・ちゃう!!校長先生が無線で操って下さったからや!!!こらからも、いろいろ操られるんやでぇー!!!)
 『ありがとうございました!!!』と最大の感謝の気持ちを校長先生に伝え、私の初フライトは、夕闇の迫る岩屋の山を背に、三日月を見上げて無事終える事ができました。

 石沢君の奥さんや、良行君のお父さんなどに「おめでとう」と声をかけていただき、嬉しさが倍増しました。

 校長先生・長野先生・正一郎先生・本田さん・僕の武岡先輩・ゆかさん・井上先生・たんたん田中さん・扇澤さん・清水さん・その他TAKの皆さんありがとうございました。

 追伸、そのあと事務所で正一郎君が「本井さんのパラの目標は」と聞かれ、とっさに「日曜日以外に、もくようび目標日も飛びたい」と答えたのを、YUPPEさんに聞かれてしまった。『えらいこっちゃ、日刊スポーツに書かれたらどうしよう。』と不安になった。

 ここで私の目標を発表します。『パラでエベレストを越える!!!』(アネハヅルは越えられる) おまけ 『しし座流星群見られましたか?凄かったですね!!』

 次回、「ヨーロッパアルプスを飛ぶ」に続く(ほんまかいなッ)


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