正一郎さんにタンデムをしていただいてから40日,TAKを初めて訪れてからは早6ヶ月の月日が経ち,1999年11月27日,とうとう初飛びの日が来ました.
27日は天気予報では荒れるとのことでしたが,午前中の青垣はおだやかで,日差しの下にいると暑く感じるほどでした.一週間前には機体も揃って山頂に立ったものの,風が悪く初飛び断念.そのかわり,初飛びに対する怖いという気持ちは薄らいでいました.「今日は本当に飛べるかもしれない」という期待を胸に岩屋山に.でも,相当緊張していたのだと思います.今になっていくら考えても,他の人がどうやってテイクオフたのかとか,何を話していたのかとか全く覚えておらず,山頂では長野さんとのやりとりしか記憶に残っていません.
南から良い風が吹き,GOサインが出て,必死で立ち上げて,必死で前に出ました.気がつくと宙に浮いていて,無線から長野さんの指示が聞こえて,我に返りました.機体は思ったよりも高度を落とさず進み,しばらくすると,無線からの声は校長に変わりました.
「西川さん,右だよ!右!」と,何度も言われているのに,始めはなかなか体が反応しません.だんだん指示通りに動けるようになってきて,周りの風景を見渡して,自分が空にいることを実感しました.山が低く見え,足下には林が見えました.もっと自分が浮いていることを確かめたくて,思わず機体を見上げてしまったのですが,その時校長に「機体は潰れたりしないから,見なくても大丈夫」と言われていたのですね.舞い上がっていて,ちゃんと覚えていません....
それから横風に流されつつも,校長の的確な指示で真っ直ぐ機体を飛ばし,気持ちも落ちついていきました.そのあと徐々に高度を落としてランディング場に向かいました.校長と手を振るあやちゃんの姿が見え,緊張のランディング.もっと高さがあるものと勘違いして,あらら,もう地面.で,あぜ道にRidge Landing??? どこも痛くはなかったのですが,たいそう格好悪いランディングでした.
校長に新しいデジカメで記念撮影をしていただき,機体を畳んで無事初フライト終了.
この日の午後は喜びと心地よい疲れで,しばらく意識朦朧としていました.
今まで練習に来たり来なかったりで,どちらかというとできの悪い講習生だたっと思いますが,小さいの頃からの空を飛びたいという夢を叶えることが.
指導して下さった校長,正一郎さん,長野さん,岸本さんはじめ灼熱のグリーンパークで教えて下さったスタッフの方々,暖かく見守って下さったゆかさん,クラブの皆さんに心から感謝いたします.
これからもっと練習して,パラを楽しめたらと思います.
ありがとうございました.