1999年9月29日に初フライトを終えました。その日は突然訪れたのでした。そろそろ山飛びだとは言われていたのでその日仕事を午前中に終え、道の駅で岩屋の登録だけしておけば、後いつ行っても準備万端で山から飛べると思い、西脇から青垣に向けラシーンを走らせました。道中事務所に寄ろうかやめようか悩みながら、手続きを終えたラシーンはTAK事務所に入っていたのです。
そこで目にしたのは、すがすがしいみんなの顔でした。そしてそこから発する言葉はみんな同じ、「今日はいいよー(風が)飛びにきたんか?え、初飛びまだなんそしたら今から、初飛びやなー。いいぞー」でした。ここで思ったのは、飛びたい気持ちはいっぱいあるが、この日は夜勤を控え、家に帰って休もうと考えていたこともあり、始めはぐずっていました。そして、事務所に寄るのを悩んだのもこうゆう展開になる事を予測していたからだったのでしょう。でも、校長の「後藤さん、初飛びしよか。風もいいし、いこ!」の言葉で決心しました。
機体を車から降ろし、ハーネスをシュミレーターに取り付け、正一郎さんに体重移動、ハーネスへの座り方、立ち上がり方を教わり、一応OKをもらい岩屋に上がる車に乗り込んだのです。
久しぶりに感じる緊張感、口は渇き、トイレに行きたい感じが続き、心臓がドキドキ、アーと叫びたい私でした。一緒に乗っていた、かおるさん、綾ちゃんに気を使わせてしまったのに、今となれば、何を話したか覚えていません。(ごめんなさい)
とうとう、飛び立つときが来たのです。薫さんにフライトスーツを貸してもらい、佐野さんに無線ホルダーを貸してもらい、ビデオに撮られていることなど気にする暇などなく、準備を行い、走りだしたのです。
私は、あ、ほんまにでてもた!もう自分で操縦するしかないのや、と思った瞬間今までの緊張感がどこかに飛んでいったのです。以外と落ち着き無線を聞くことが出来、操作も自分なりにですが、上手に出来たと思います。そんな時、思い出したのです。私のタケコプターを手に入れたのかな?ドラえもんの四次元ポケットの中からでてくるグッズの中で一番欲しかっ物を・・・
あそこの、道を通る度にパラグライダーをやってみたいと思いふと立ち寄ったTAK事務所、休みにも関わらず、訪れた校長先生とゆかさんに出会ったことでこの夢が実現したのです。
その日は、確か夜勤で、睡眠を取るはずが興奮のあまり、家族みんなにいっぱい話をして、気持ちも舞いあがり、一睡も出来ず夜勤に行くはめになりました。そんなときは、決まっているかのように座る暇もなくばたばた働くはめになりました。
そんなことはさて置き、ここまでの道のりは私にとって、容易なものではなかったのですが、そんなことは一気に吹き飛び、もっといっぱい練習していろんな景色を見てみたいと感じました。
最後になりましたが、今までご指導して頂いた校長先生をはじめ、諸先生方(先輩方)本当にありがとうございました。これからもビシビシご指導の程をよろしくお願いします。