2010年3月14日のホワイトデーついにその日がやってきました。
朝、スクールに到着するやいなや、好調先生から「谷口さん、今日の風は最高です。
「今日初フライトしましょう。ホワイトデーに初フライトですよ!いいでしょう!」
と切り出され、「ハァ〜。。。。。ハイ!お願いします。」で、私のインデペンデンスデーは始まった。 スケジュールは、まずタンデム講習でランディング場までのルートと場周経路のおさらいをする。
その後、グリーンパークで岩屋山からのテイクオフをイメージしながら立ち上げ練習の仕上げを行って、夕刻に初フライトとなった。 タンデム講習は長野先生にしていただいた。たまたまブレークコードのサブトグル右側の結び目が緩んで外れるアクシデントがあり、右手はメイントグルを左手はサブトグルを握るのでは長さがアンバランスになると言うことで、左右共にメインのトグルを握らせてもらい練習させていただいた。長野先生とのタンデムは2回目でしたが初フライト本番前と言うことで、前回より更に丁寧に優しく教えていただき初フライトへの心配を軽減することが出来た。 グリーンパークでは、いつものように典子先生(ノンちゃん)が、
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岩屋山でのテイクオフ前の装備点検を忘れないこと
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立ち上げのチェックからテイクオフしてハーネスに座るまでは、長野先生がしっかりと見てくれるので安心して支持に従うこと
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テイクオフ直後はしっかりとブレークコードを押さえること
などのポイントを改めて丁寧に指導していただき、午前、午後と本番をイメージして集中した良い練習が積めた。 午後、3時頃グリーンパークでの調整を切り上げ、スクールに戻りスクール無線機を装着しヘルメットとのコード接続などの説明を受けた後、いよいよ岩屋山に向かう。
(無線機の装着と購入したヘルメットの装着もこの日が始めてだったことと本番前の緊張感のためか自分にはこの間がずいぶん慌しく感じられました) 岩屋山へは、当日入校した鈴木さんの2本目のタンデム講習を行う好調先生が乗る車に同乗し、車内は好調先生のいつもの駄洒落が満載で気分がほぐれた。岩屋山に着くなり好調先生が「風はかんぺきですよ!谷口さん、カンペキ、カンペキ、カンペキの母」ときた。すかさず私は、「それはガンペキ、岸壁の母です」と丁寧に受け流した。まずリラックスと気を遣ってくれた好調に感謝しつつ南テイクオフ場に向かう。(チョット脱線ですが、カンペキならぬ岸壁の母を歌った双葉百合子さん78歳はこの翌日3月15日に現役引退の声明を出しました。3歳の浪曲師としてデビューしてから芸能生活76年、来年3月のコンサートで幕を引くそうですがスゴイ人です。好調先生は双葉百合子さんの引退も感づいていたのでしょうか?好調先生に聞いたら鼻高々に「そうだ!」ときっと言いますネ。) 南テイクオフ場からは、まず好調先生のタンデム機が真っ先に飛び、次にパイロットクラス以上の先輩方のテイクオフが続く、しばらくするとランディングした好調先生の無線の声が聞こえるようになった。TAKの先輩方のテイクオフ準備を手伝い、テイクオフの様子を見ながら心の準備を始める。いよいよ自分の番がやってきた。グライダーのセットやラインチェックを典子先生が手伝ってくれる。典子先生の顔を見ると大丈夫だからと言ってくれているようだ。ヘルメットの無線のマイクスイッチを入れ「チェック、チェック」と言ってテストする。ハーネスを着けて長野先生の指示を待つ。待っている間にじわじわと緊張が増してくる。ベルトが外れてないかレッグベルトが緩んでないかチェックする。いよいよ長野先生から「そろそろ行こうか」と声がかかる。ヘルメットの無線マイクのスイッチを押し「タック7、タニグチ、タダイマカラテイクオフします」と言っている自分の声が上ずっているのが分かるくらい緊張が高まる。長野先生から「テイクオフ直後は、私が上げてと言うまでしっかり押さえて、ハーネスに座るタイミングも私が言うから」と最後の激励を受けて、いよいよ「ハイ、谷口さん、行こう」と声がかかる。 グライダーはすんなりと立ち上がり、「ハイ、走って、離して、しっかり押さえて」の声に応えている内にふわりと飛んでいた。引き続き「ハイ、手を上げて、ハイ座りましょう」と長野先生の指示に従ってハーネスに座ると、一安心できた。「ウワーイ、自分で飛んでるゾ」の感傷にひたっているヒマもなく、好調先生の声が入る「ハイ、谷口さん、ぜんぜん大丈夫ですよ。フライトを楽しんでください。」 しばらく好調先生の誘導に従って場周経路へのルートを飛んでいたが、経路上に3機のグライダーが飛び混み合っていたため、「経路を変更しましょう」と言うことになり、この後は、好調先生の誘導の通りに、右旋回、直進、左旋回、直進などを指示通りに繰り返し、自分ではどういうルートを飛んでいるのか自覚はないが、「なかなか高度が落ちないな?」と思いつつ、ずいぶんと長いフライトが続き、ようやく好調から「ハイ、谷口さん、ここからダウンウィンドレグに入ります」の声がかかり、ランディングまで冷静に好調先生の誘導に従い無事に降り立つことが出来た。 |