すかさず正一郎先生から座るように指示が入る。だけどなかなかうまく座れない。
もう一度、正一郎先生から「どうやって座るんだったっけ?」という声を聞いて、座り方のコツを教えてもらっていたのを思い出せた。
次は左ターン。体重移動もぎこちない。それでもなんとか曲がると街の景色が前方に見えた。
タンデムと違い、後ろには誰もいない。 「ひゃー、一人で飛んでるーっ!!!」 なんとも言えない開放感と、独り占めしているような景色を一瞬で味わうと自然と顔が緩みました。(←たぶん、気持ち悪いくらいニヤけていたハズです。) 今度は好調先生からの無線で「チエちゃん、大丈夫ですよー、ちゃんと見てますよ。」と。 なんて安心できるんだろう。360度旋回・場周経路と細かく丁寧にご指示下さるので、全て身を任せました。ランディング直前、笑顔の好調先生と眼が合い、柔らかに着地したらみんなが駆け寄ってきてくれました。 「何これーっ!?」 大空を飛んでいる時とはうって変わって、嬉しいからなのか充実感なのか、自分でも理解し難いほどの感情が込み上げてきて同時に涙が出そうになりました。 |