今年の6月ごろだったか、「車椅子に乗っているのですが、空を飛ぶことができるでしょうか」という問い合わせがあった。即答はできず、いろんな方に相談しどうするか考えた。
とりあえず来てもらってどんなところか見てもらうことにした。
上野さんにあった時、正直、戸惑いがあった。
けど、会話していくうちに「この人、真剣に飛ぶことを考えている」と思い、チャンスをうかがい飛ぶことに決めた。とはいえ、すぐにいい風は吹かなかった。
スクールに通い始めて3回目の夕方。
それまで風が弱かったが、劇的に
いい風に変わっていよいよ準備することになった。
上野さんはわくわくしながらその瞬間を待っていたようだが、ヘルパーさんは「なんかこっちが緊張しますね」と。
北東風4m/s 天候:晴れ(夕焼けがきれい!) 高度630mのテイクオフから飛び立った。
飛ぶ直前までたくさんの人に手伝ってもらった。
みんなの思いは上野さんにこの空を飛ぶ感動を味わってもらうためと、ハンディキャップを乗り越えてチャレンジする精神に感動したから一生懸命手伝ってくれた。
だから飛んだ瞬間の感激は言葉にできないほどだったようだ。
で、当の上野さんは「意外と安定して飛ぶのですねー。すごく気持ちが良いです」とすこぶるエンジョイしていました。パイロット役の俺(正一郎)も夕焼けに染まる山の景色を楽しみながら飛びました。